「Kobo Touch」のユーザーレビューを拒否した楽天はソーシャル時代を生き抜けるか?

 Amazonによる電子書籍端末「Kindle」の発売が噂される中、国内を代表するIT企業である楽天が、先んじて電子書籍端末「Kobo Touch」を7月19日に発売しました。

 

 「ようやくここまで来れた。あとは皆さんに喜んでもらえるサービスを提供していく」「予約受注も想定より多く順調。ぜひ実際に使って“楽しい”と感じてほしい」発売日前日の7月18日にビックカメラ有楽町店で開催されたイベントで、笑みを浮かべた楽天の三木谷浩史社長。

 

 この時、果たしてその後に待ち受ける試練を予想していたでしょうか。


*「予約受注は想定以上」――「kobo Touch」発売を前に三木谷社長が店頭アピール

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/19/news023.html

 

「ライバルAmazonが市場を制覇する前に国内市場を押さえておきたい」

 

  そうした思いが見切り発車させたのか、実際に使用してみてのユーザーの不平・不満はソフト面に集中しました。あくまでネット上の情報なのですが、下記のようなソフト上の不具合が報告されています。

 

・PCのユーザー名が日本語だとインストールにつかえる。

 

・説明書がわかりにくい。

 

・アプリの検索性が悪い。(洋書と和書が混在、検索結果で価格が表示されない、漫画の巻数が表示されないなど)。


*楽天の「コボタッチ」、不具合や不満相次ぐ 新発売の電子書籍端末

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120724/biz12072415210011-n1.htm

 

*PC Watch 楽天「kobo Touch」試用レポート(後編)

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20120725_548865.html

 

 いつもは冷静かつ客観的な記事を掲載しているインプレス社のPC Wach記事においても、

 

「ここまで完成度が低いまま端末を投入してくるというのは、個人的にはちょっと予想できなかった。」

 

「今回は最低限の検証すら十分に行なわないまま出荷に至っているように感じられる。」

 

「筆者が過去にレビューした電子書籍端末でも、ここまで挙動に首をひねった製品は記憶にない」

 

 「2万点を切る日本語書籍、直感的でない使い勝手、あちこちに見られるバグと、他の電子書籍ストアと比較してあえて選ぶ理由が見当たらない。」

 

と非常に手厳しいコメントが見られます。

 

 と、まあ散々な評判なわけですが、問題はここからです。

 

 口コミサイト「価格.com」によると、自社の「楽天市場」においても散々な評判で辛口レビューが寄せられたKobo touchについて、何と楽天は「レビュー画面の閉鎖」という措置を取ったのです。


*価格.com 『楽天のレビュー削除?』のクチコミ掲示板

http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000398094/SortID=14846793/

 

 公式的には「現在、アクセスが集中し、ページを閲覧しにくい状態になっております」とのことですが、自社が自信を持って(?)市場に投入した「Kobo touch(のソフトウェア)」の評判があまりにもひどかったため、少なくとも楽天ユーザーにその悪評を見られたくない、という思いがはたらいたのは、容易に想像がつきます。


 いくら「楽天市場」のレビュー画面を閉じても、あらゆる情報が行き交うのがWebの世界。それは三木谷社長もよくご存じのはずです。

 
 しかも企業側から一方的に情報を送りつける「Web1.0」の時代はとうに過ぎ去り、今や企業がユーザーに真摯に向き合うことが問われている「ソーシャル時代」に突入しています。

 

 そんな時代に自社商品のレビュー情報を遮断して、果たして楽天は「ソーシャル時代」を生き抜けるのか?楽天は、今まさに正念場に立たされているといっても過言ではないでしょう。

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コメント: 2
  • #1

    石崎 (水曜日, 25 7月 2012 23:09)

    「コボタッツチ」工藤先生がお買いになられたことをFBで拝見した記憶がございますが実際のところどうなんでしょうか?工藤先生の見解をお聞きしたいです。

  • #2

    遠藤 久志 (土曜日, 28 7月 2012 10:37)

    >石崎様
    近々工藤さんにお会いしますので、聞いておきますね!