オンキヨーにみる日本メーカーの針路

 2012年(平成24年)がいよいよ始まりました。本年からは、こちらでブログを書いて行こうと思いますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

 オンキヨー(ONKYO)という企業で思い浮かべる商品といえば、その企業名があらわす通りスピーカーなどの音響製品であろうかと思います。

 そんなオンキヨーがPC(パソコン)分野に参入したのは2008年のこと。日本を代表するPC専門メーカーであったソーテックを吸収合併する形で参入を果たしました。

 

 何を隠そう、かつて私が使用していたノートPCはソーテック社であり、オーディオインターフェイス(PCに接続して様々な音声データの入出力を行う機器)はオンキヨー製品を使用していたので、両社の合併は私にとっては興味深いものでした。

 

 そんなオンキヨーの狙いは、「音響(オーディオ)部門で付加価値をつけたPCによる差別化」でした。しかし液晶テレビ同様、PCもコモデイティ化(汎用品化)の波が止まらず価格は下落する一方。

 年明け早々1月4日には、昨年末をもって量販店向けPC販売から休止を発表、事実上の撤退であることが報じられました。

 

参考)『オンキヨー、量販店向け販売を休止

 

 さらに本日には、エレキギターファンなら誰でも知っているエレキギターメーカー、ギブソンとの資本提携を発表しました。ギブソンは約8億円の出資をオンキヨーに対して行い、出資比率は約15%、第二位株主となることが本日の日経新聞に報じられています。

 

 日経新聞によると、同社は新製品の共同開発に加え、アジア市場を開拓するための販売会社も合弁で設立するとのこと。両社とも音響・音楽関係で高いブランド力を有し、対象顧客も重なることが多いことから、十分に相乗効果が見込める、との経営判断に至ったものと思われます。

 

 巷ではあまり話題になっていないこのニュースですが、PCという激戦市場(いわゆるレッド・オーシャン)から脱出し、自社の得意とする分野に特化するという戦略は、今後の日本メーカーが進むべき道の一つであろうと思われます。

 

 他の国内家電メーカーは、いつ、どのタイミングでレッドオーシャンから撤退するのか(はたまた戦い続けるのか)、今年も引き続き注目していきたいと思います。

 

※ちなみに現在デジタル一眼レフ市場で圧倒的なシェアを有するキヤノンは、御手洗冨士夫社長時代の1996年にパソコン市場から撤退しています。

 「オンキョー」ではなく「オンキヨー」、「キャノン」ではなく「キヤノン」という社名は、偶然の一致でしょうか(偶然です)。

 

 

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